柏洋通信

Vol.31-40

2017.02.26

柏洋通信Vol.40

 


【白亜ダイシン様を訪問しました。】(2/26)

◆当日は晴れ時々曇り、一時吹雪、大変変わりやすいお天気でした。ショップにはカフェも併設され、観光客にも人気のスポットです。

◆ショップ内で早川社長と2ショット。インテリアデザインにも社長のこだわりが!木をふんだんに使ったおしゃれなスペースです。

◆商品ディスプレーの一つひとつに、細やかな気配りとセンスが光ります。

◆うれしいことに、弊社の製品も数多く並んでいました


2月20,21日で札幌を訪れました。
史上最高260万人以上を集めた雪まつりも終了した直後ですから、札幌の街も落ち着きを取り戻した頃かと思っていたのですが、 前日から始まった冬季アジア大会の影響もあってか、20日の羽田発新千歳行の便はほぼ満席状態。
市内でも外国人観光客の姿を数多く見かけました。
さらに驚かされたのは、その日の夜に訪れたジンギスカンを食べさせる店でのこと。
我々を除くとほぼ全員が、海外からの観光客の皆さんだったのです。
昨年も同時期に来ているのですが、その時とは全く様変わりです。
北海道らしさを味わえる店として、元々日本人観光客にも人気店であったことは確かですが、 決して高級店ではありません。店内を見回すと、中国の某サイトに紹介されたとの新聞記事が張り出されていました。
恐るべしネットの威力。
インバウンド消費は日本経済に大きなインパクトを与えることは、今さら言うまでもないことですが、 正にモノ消費からコト消費へと移っている事実を目の当たりにした瞬間でした。

さて、札幌市内のお客様を回った翌日の21日、岩見沢市に白亜ダイシン様を訪問しました。
岩見沢は札幌から旭川方面へ30数キロほどですが、札幌市内に比べても大変雪の多いところです。
当日はあいにく前夜から雪が降り続き、市内の幹線道路も路面が白くなっています。
同行していただくディーラーの方も道中が心配だと、訪問予定の1時間半前には早々とホテルに向かいに来ていただきました。
所々吹雪いていたところもありましたが、現地の岩見沢は打って変わっての快晴で、 思いのほか早く到着してしまいました。
目指す白亜ダイシン様は岩見沢インターを降りてすぐの国道沿いにあり、本社、工場に隣接してオシャレなショップが併設されています。

白亜ダイシン様は「NORTH FARM STOCK」(ノース・ファーム・ストック)のブランドで、全国展開されています。
「NORTH」は北海道をイメージする「北」、「FARM」は「農場、農園」、「STOCK」は「特別な物、蔵出し」を意味しています(J-NET21より)。
あくまで北海道産の厳選された素材にこだわり、「美味しさ」と「健康」をとことん追求し、 パッケージにも妥協はありません。
弊社の製品を数多くご使用いただいており、直近では新製品のパスタソースにも採用していただきました。
早坂社長はガラスびんの魅力をきちんとご理解いただいており、 我々のお客様であるのと同時にガラスびんの良き理解者として、たいへん得難い存在でもあるのです。
当日も弊社の試作品をお見せしたところ、ユーザーの視点から忌憚のないご意見をいただきました。
展示会にこれから出展するという新製品について、貴重なお話を伺う機会にも恵まれました。
発表前とあってここでは詳しく紹介できませんが、麹を使った全く新しい商品とのこと。
和の素材にトマトなどの洋のテイストを加えることで、 「NORTH FARM STOCK」のイメージをそのままに、今までにない商品に仕上がりました。
麹は一時ブームにもなりましたが、早川社長は全く意に介しません。
「流行を追うつもりはない。あくまで良いものにこだわった結果。改めて麹の底力に驚かされました」と言います。
さらに、「これから増々体に良いものを食べたいという要求が高まる」と。
それに応えるには、産地のはっきりした安心できる素材が前提だと熱く語ります。
北海道のこの地にどっしりと根を下ろし、生産者の方々とのしっかりとしたパイプを構築されている白亜ダイシン様だからこそできることです。
これからの展開が増々楽しみになってきました。
今まで以上に我々はガラスびんを通して、末永くお手伝いができればとの意を強くした、今回の訪問でした。

代表取締役社長
七島 徹

2017.02.22

柏洋通信Vol.39

 【ベトナムのホーチミン市を訪問しました。】(2/22)

◆質問に対して次々に手が上がります。コミュニケーション能力の向上を意図した実に活発な授業です。

◆5sは世界の共通言語!授業にしっかり取り入れられています。

◆ベトナムでは全く行われていないごみの分別も、日本では当り前のマナーです。近隣住民とトラブルを起こさないよう、今のうちにしっかり身に着けておきます。

◆彼らの元気と頑張りに期待します。

◆噂には聞いていましたが、バイクと車の走りは想像以上に凄かった。道路の横断は正に命がけ?

◆ホーチミン市はフランス植民地時代の由緒ある建物も残る美しい街です。

◆普段料理はしないそうですが、お父さん自ら我々のために腕を振るってくれました。

◆ヴァン君のご両親と記念撮影。向かって右からフック君、タイ君、ヴァン君、そしてご両親。

 2月13日から16日の日程で、ベトナムのホーチミン市を訪問しました。
この程当社はベトナムから技能実習生を受け入れることになり、そのための面接を行うことになったのです。
既にベトナムから多くの技能実習生が来日し、日本全国津々浦々の生産現場で活躍していることは、皆さんもよくご存じのことと思います。
当社の工場がある福島県も例外ではありません。

ご承知の通り我が国では、外国人が工場などで日本人と肩を並べて普通に働くことには様々な制約があり、 原則として「外国人技能実習制度」を利用しなければならないのが実情です。
制度の詳しい説明は省きますが、日本の慢性的な人手不足を補う手段として、各方面で活用されているのです。
移民問題で大きく揺れ動く欧米を見るまでもなく、日本にとっても近い将来、  さらに一歩踏み込んだ決断を迫られる時期が来ると思うのは、私だけではないでしょう。
この制度には現在農業、建設、食品加工など74の職種が指定されていますが、 最近になって当社のようなガラスびん製造業にも適用される職種が加わったことから、今回の面接に漕ぎつけたのでした。

さて、面接は現地で日本に向け技能実習生を送り出している教育機関で行いました。
ここはホーチミン市以外にもベトナム全土に数カ所の拠点を持ち、現在1,900名の生徒たちが通っています。
彼らは高校、短大、専門学校を卒業後、その多くは数年の実務経験の後、日本での就労を希望して入学してきます。
カリキュラムの中心はもちろん日本語教育ですが、まず驚かされたのは、ここでの教育は日本以上に日本的だということです。
教室では「あいさつ」「礼儀」「時間厳守」が、繰り返し徹底的に教え込まれます。
日本企業では当たり前の5Sも取り入れられていますし、日本での日常生活で困らないよう、 ごみの分別も行われています(ベトナムでは一切行われていません)。
その他日本文化にも触れられるよう、茶道や着付けの教室もあるそうです。
こうした経験を積むことで、彼らは我々が想像する以上に、日本人と日本の文化を理解して来日することになるのです。

ベトナム人の彼らは、なぜ日本を目指すのでしょうか。
働きやすさという面からすれば、制約の多い日本より、欧米、中国、韓国、中東諸国の方がはるかに良いはずです。
それでも、日本を志向する若者は多いのです。
その理由として彼らが異口同音に上げるのが、日本はアジアで最も成功した国であるということ。
その根底には、奥深い文化と最先端の技術の融合があると見ています。
そして、日本への憧れと畏敬の念を隠そうとはしません。
彼らの来日の目的は、単純にお金を稼いで家族に楽をさせたい、日本語と技術、日本的経営手法を習得し、 帰国後は日系企業でリーダーとして働きたい、日本で稼ぎ、かつ習得した技術やノウハウを生かして起業したいなど様々です。
しかし誰からも日本の良さを貪欲に吸収したいという、強い熱意が伝わってくることに変わりはありません。
今回は8名の若者と会いしましたが、いずれも甲乙つけ難く熟慮に熟慮を重ねた結果、最終的に3名に絞りました。
彼らはこれからさらに日本語に磨きをかけ、順調にいけば8月には当社に入ってくる予定です。

丸一日を費やした面接の翌日、幸運にも3名の内の一人、ゴー・ディン・ヴァン君の実家を訪問する機会を得ました。
彼らベトナム人の日常を知る上で、またとないチャンスです。
ヴァン君の実家はホーチミン市から南西へ約90㎞、カンボジアと国境を接するタンニン省にあり、ご両親は農業を営んでいます。
ベトナム名物の交通渋滞(?)をかき分けかき分け、車で2時間ほど走ってようやく到着。
幹線道路から脇に5分ほど入ったところに目指すお宅はありました。
煉瓦造りの壁にタイルを張った瀟洒な住宅です。
暑い国だけに広いテラスが設けられ、風通しを重視した間取りになっています。
思いがけずご両親から歓待を受けました。
時間は丁度お昼時、お父さん自ら腕を振るってのご馳走に、舌鼓を打ちつつ大変美味しくいただきました。
ベトナムでは若者が海外に出るのは極々普通のことだけに、ご両親もヴァン君が日本に行くことに特に不安はないそうです。
だからこそ、我々は将来のある彼らを単なる労働力と見るのではなく、日本とベトナムの国際交流に一役買うぐらいの気持ちが必要だと思います。
その結果、第二、第三のヴァン君たちが当社に来てくれるようになれば、お互いにウィンウィンの関係を築くことができたのだと言えるでしょう。
彼ら3人と二本松で再開できる日が、今からとても楽しみです。

代表取締役社長
七島 徹

2017.02.03

柏洋通信Vol.38

 【節分祭に参加しました。】(2/3)

◆「鬼は外」「福は内」。今年も福を招き入れ、素晴らしい一年でありますように。

◆今年もたくさんの善男善女が集まりました。

 当社のお客様が関係する節分祭が毎年開かれ、今年も参加してきました。
毎年多彩なゲストをお迎えしますが、今年は元フジテレビの人気アナウンサー八木亜希子さん。
現在はフリーアナウンサーや女優としてもご活躍されていることは、皆さんもご存じの通りです。

さて、今年は酉年です。私も年男として節目の年を迎えました。
当日はその日のために特別にしつらえた櫓の上から、精一杯心を込めて豆やお菓子を撒かせていただきました。
無病息災、商売繁盛、そして世界が平和になりますように。
願い事は人それぞれですが、「鬼は外」「福は内」の掛け声とともに、今年一年の平安を祈念します。
このところ私の家の周りでも、このような声はほとんど聞かれなくなりました。
気が付くと、当日「恵方巻き」を食べる習慣こそ関東でも随分と普及したように感じますが、 豆まき自体は家庭でも行われなくなってきているのでしょうか。
日本の良き風習として、これからも残して行きたい風物詩だと思うのは、私だけではないでしょう。

物の本によると、酉年は何か新しいことを始めるにはベストなタイミング。
良い縁や商機をどんどん取り込む(とりこむ)ことから、商売繁盛の年ともいわれているそうです。
一方で政治や経済に目を向けると、大きな変化のあった年として記憶されています。
今年も早々から荒れ模様? ともあれ、今年は厄年として心身ともに注意しつつ、充実した年になるよう心新たにした一日でした。

代表取締役社長
七島 徹

2017.02.01

柏洋通信Vol.37

 【ギフトショーに行ってきました。】(2/1)

◆キーリングが当社のボトルの中に。こんな使い方もあるのですね。シャープなデザインがパッケージとして好評です。

◆うれしいことに、当社の製品に入った食品も幾つか出展されていました。

◆日本伝統の漆とガラスのコラボレーション。新しいトレンドとしてすっかり定着しています。

◆伝統素材と匠の技、そして最先端のデザインの融合から、新たなジャパンブランドが生まれます。

◆初日にも関わらず、内外を問わず多くのバイヤーたちが詰めかけました。



2月1日からスタートした「ギフトショー LIFE×DESING」を見学するため、またまたビッグサイトに行ってきました。
今年のギフトショーは例年以上にスケールアップしています。
2月1日から10日までをギフトショーウィークと称し、第83回東京国際ギフトショーをメインに、大小5つの展示会が連続して開催される一大イベントになっています。
もちろん展示の中心はパーソナルギフトと雑貨・インテリアになるのですが、今回は「美と健康」や「食」も含めた最新トレンドが網羅されることになりました。



さて、皮きりの「ギフトショー LIFE×DESING」ですが、よりデザインに特化した展示会と言えると思います。
最新のデザイン雑貨や、伝統的な匠の技と日本古来の素材を生かした日本ブランド、  「アクティブクリエイターズ」と銘打ったクリエーターたちの最先端の作品など、6つのゾーンに分かれて展示されています。
ガラスびんに入った食品は極々少ないのですが、そういったものよりも、他の分野のデザイントレンドが気になります。




「デザインの時代」と言われるようになって久しいのですが、展示会場に立ってみると、改めてデザインの持つ底力に身震いする自分がいました。
思わず手に取って使ってみたくなる、わくわく感あふれる製品が、目映りするほど並んでいます。
冷静になって考えてみれば、インテリアから小物に至るまで、実は既に持っているものばかりです。
当り前の話ですが、日本は今やモノが有り余っている状態です。



「欲しいものが見当らない」とは私自身もよく発する言葉ですが 、それを打ち破り購買につなげる強い欲求をかきたてるのが、デザインの持っている普遍的な力なのだと思います。
モノが売れない時代だからこそ、デザインへの期待は益々高まる一方です。
ガラスびんという極めてコモディティー化した分野で、如何にデザインの力を活かしていくのか。
工業製品として様々な制約がある中で、考えさせられることの多い展示会でした。

代表取締役社長
七島 徹

2017.01.31

柏洋通信Vol.36

 【化粧品開発展に行ってきました。】(1/31)

◆昨年より出展者は増加し、内外から410社が集まりました。

◆容器のトレンドは残念ながら樹脂が主流。

 1月24日、東京ビッグサイトで開催されていた「化粧品開発展」に行ってきました。
化粧品は当社にとってハードルの高い分野です。
少量多品種、精緻かつ洗練を極めたデザイン、高い透明度などなど、要求される品質レベルは正に想定外。
同じガラスびんといっても、当社の手掛ける製品とは一線を画するものだという印象が強く、事実当社の製品で純粋な化粧品向けは極々僅しかありません。
それでも、化粧品の華麗な世界を覗いてみたい、触れていたいというのが正直なところです。
ビジネスには直接結びつかなくても、最新のデザインや容器・パッケージのトレンドに触れるだけでも勉強になると考え、ビッグサイトへと向かいました。

日本の化粧品はインバウンド消費を牽引する分野としても注目を集めており、 会場には海外、特に中国を筆頭とするアジアからのお客様の姿を数多く見かけました。
会場には原料・添加物、容器・パッケージから、OEMメーカー、販促物、測定・分析機器に至るまで、 化粧品に関わる「これから」が網羅されています。会場を一回りすると、今や化粧品と自然食品、 医薬品の境目がどんどん曖昧になってきているという事実が一目瞭然。
もちろん法律上、それぞれの領域はきちんと線引きされていることは言うまでもないことですが、 自然由来の原料が主流の上に、健康とアンチエイジングがテーマとなれば、予防医学と極めて近いと感じるのも無理のないところだと思います。
化粧品の最新トレンドは、一般的な化粧品のイメージとは大きく異なるものでした。

さて、当社にとって最も関心の高い容器の分野のトレンドはどうでしょうか。
残念ながら、ガラスびんは非常に肩身の狭い状況でした。
私の見る限り、ガラスびんは高級化粧品向けの小型の容器(内容量50ml以下?)が中心で、展示されている数も少ないのが印象的でした。
大部分はカラフルな樹脂製です。
もちろん海外の高級ブランドは、現在に至るまでガラスびんが主流であることに変わりありません。
しかし「これから」を主張する展示会がこの有り様では、残念を通り越して悲しいとしか言いようがありません。
高級感に繋がる重厚さや硬質でシャープな質感では樹脂に優るものの、近年樹脂の品質も上がり、 ガラスと見誤るばかりのものも目に付くようになりました。
これら以外の「何か」を訴求できなくては、ガラスの優位性を取り戻せないことに改めて気づかされた展示会でした。

代表取締役社長
七島 徹

2017.01.10

柏洋通信Vol.35

 【二本松市の賀詞交歓会に出席しました。】(1/10)

 明けましておめでとうございます。
昨年3月にスタートした「柏洋通信」も早35回を重ねるまでになりました。
その間思いがけず、社外の方々から感想や激励をいただきました。当初の予想を超える展開に、うれしいサプライズと元気をいただいた次第です。
昨年末はインフルエンザでダウンし、2016年の締めくくりは中途半端になってしまいましたが、 今年も様々な視点から当社の状況や私の考え、思いを発信していく所存ですので、 引き続きお付き合い下さいますよう、よろしくお願いいたします。
さて、2017年1月6日、仕事始めも早々に二本松市の商工会議所が主催する(あだたら商工会と共催)恒例の賀詞交歓会が、 300名上を集めて盛大に開催されました。二本松の政財界の重鎮が一堂に会する貴重な機会だけに、私も毎年欠かさず出席しています。
二本松市は当社の工場が立地するだけではなく、創業者の七島長太郎の出身地ということもあって、当社とは何かと縁の深い土地です。
二本松市は福島県の中核都市である福島市と郡山市の中間に位置し、国道4号線、JR東北本線が通り、 東北自動車道のインターチェンジも擁する大変利便性に優れた地域です。
とはいえ、市の中心部ではシャッターが降りたままの店舗が目立つ、何処も同じ悩みを抱える典型的な地方都市でもあるのです。

あだたら商工会三浦会長の開会の辞に続き、二本松市の新野市長から年頭のご挨拶がありました。
その中で市長は開口一番年末から続く原油価格の高騰と、急速に進む円安に危機感を示されました。
円安は輸出関連企業にとって、プラスに働くことは言うまでもないことです。
日本経済には概ね良い影響をもたらすものですが、極端な動きは様々な局面で手放しでは喜べない状況を引き起こすことになるのでしょう。
また原油価格の高騰は、大多数の中小企業にとって重荷になることは明白です。
当社のように原燃材料の大部分を輸入に頼り、なおかつマーケットがほぼ国内に限られるとなればなおさらです。
さらに市長は地域経済の活性化に向け、昨年以上に少子化対策の徹底や、外国人観光客の誘致に取り組むことを訴えておられました。
地方都市の抱える問題は、そのまま日本全体が直面する問題の縮図だと言うことを、改めて実感したところです。

昨年は英国のEU離脱や米国の大統領選でのトランプ氏の勝利など、大方の予想を覆す結果に大いに驚かされたものですが、 今年はそれに輪をかけて想定外の事態が起こりそうな予感がするのは私だけではないでしょう。
今年の為替の動向に限っても、三大メガバンクではさらに120円を超えて円安が進むと見る向きと、 いやいや100円まで円高に戻るという正反対の予測があるそうです。
かくも両極端の見方があるとは、如何に今年が先を読みにくい年であるかの証拠なのだと理解した次第です。
経営者として想定外に備えることは言うまでもないことですが、一企業ではどうすることのできない外的要因に、 必要以上に一喜一憂することはかえってマイナスでしょう。
とにもかくにもまず足元を見つめ直し、目の前のやるべきことに粛々と取り組むことが結果を出す最良の道なのだと信じ、2017年を実りある年にしていきたいと思います。

代表取締役社長
七島 徹

2016.12.15

柏洋通信Vol.34

 【国際画像機器展2016に行ってきました。】(12/15)

◆三日間で昨年を上回る17,000人が詰めかけました。

 横浜パシフィコで12月7~9日の日程で開催された、「国際画像機器展2016」に行ってきました。
横浜パシフィコは「みなとみらい」にある見本市会場です。
「みなとみらい」は元々造船所や貨物線の操車場などのあった広大な土地を、1980年代から横浜のウォーターフロントとして再開発し、 一挙におしゃれな街へと変貌を遂げました。
現在では横浜ランドマークタワーや赤レンガ倉庫街ほか、若いカップルから家族連れやお年寄りまで、幅広い年齢層の人々を魅了する、横浜を代表する観光スポットになっています。

さて、肝心の国際画像機器展です。
カメラ、レンズはもとより画像処理機器・ソフト、光源に至るまで、内外の最新の機器が一堂に会したイベントです。
私は数年ぶりの見学となりましたが、そのスケール大きさには圧倒されました。
当社にとってもカメラやセンサーは検査機でお馴染みですが、その精度はここ数年で飛躍的に高まっています。
また様々な状況に応じた監視カメラの需要の高まりや、ロボットやクルマの自動運転技術の台頭などもあって、 画像処理機器やソフトも目を見張るほどの進歩を遂げています。
専門家ではない私にとって、展示物の内容を理解することなど鼻からあきらめているのですが、 これからのトレンドに触れるという意味で、得るものは多かったと感じています。

◆立ち見も出るほどの盛況さ!ディープ・ラーニングは今最も注目を集めている分野です。

◆JR桜木町駅から横浜パシフィコへ続くショッピングモールでは、毎年巨大なクリスマスツリーが多くの人々の目を楽しませてくれます。

 今回は講演会にも参加してきました。
中部大学工学部 ロボット理工学科の藤吉弘亘教授による「Deep Learningによるロボット知覚‐Amazon Picking Challengeにおける取り組み-」です。
Amazon Picking Challenge(アマゾン ピッキング チャレンジ)とは、世界的なネット通販大手のアマゾンが主催する、ロボットによるピッキングの競技会です。
ピッキングとは皆さんもよくご存知の、伝票に基づき倉庫で様々な商品を取り出していく作業のことです。
アマゾンでは商品を発送する上でなくてはならない作業ですが、現在のところ人手に頼らざるを得ないのです。
既に限定された商品なら、ピッキングから梱包まで自動化されていることは珍しくなく、多くの倉庫や工場で導入されていることも確かです。  しかしアマゾンで取り扱う商品は、一説によると1億点以上にも上るとか。形状や重量も千差万別です。
素人が考えても、これらの商品のピンキングを完全に自動化することが、どれほど困難であるかは想像に難くありません。
アマゾンでは自社の合理化のためだけでなく、広くロボット技術の発展を促すため、こうしたコンペを主催しているのです。 しかもここで培われた技術やノウハウは、オープンにすることが原則となっています。
今年で2回目を迎えたアマゾン ピッキング チャレンジは、6月29日~7月3日にかけてドイツのライプツィッヒで開催され、 昨年に引き続き藤吉教授は中京大学と三菱電機との合同チームで連続出場を果たしました。
この時の様子はNHKテレビの「プロフェッショナル」でも紹介されていたので、ご覧になった方もいるでしょう。
競技のルールは至ってシンプルです。ランダムに置いてある46品種の商品を箱に入れる「ピックタスク」と、 箱に入った12品種の商品を、幾つかに仕切られた棚に収納する「ストウタスク」の二つです。
いずれもスピードと正確性を競います。日本からは藤吉教授のチームを含む4チームが参戦。
世界各国から集まった精鋭16チームがロボット技術の粋を競い、最終的にはオランダのチームの頭上に栄冠が輝きました。
ピッキングを行うには、①対象物そのものを特定し、その位置と形状を正確に認識する。②対象物を確実にグリップし運搬する。 この二つに尽きるのですが、重なり合って置かれた商品を、一つひとつ区分して認識するのは至難の業。
ぬいぐるみや袋入りのタオル、はさみや金網のコップ、ダンベルなどなど、質感も重量も大きく異なる商品を安定的に保持するには、 ロボットアームでもバキュームでも困難を極めます。
競技の様子は映像も含めて次のURLにありますので、興味ある方は覗いてみてください。
参照:robonews.net(http://robonews.net/2016/07/02/apc_2016/#more-5252)

人間が全く介在しない自立制御型のロボットには、AIなどに通じるディープ・ラーニング(深層学習)が不可欠なのだそうです。
システム自体がデータの特徴を学習し、眼前で起きている事象を認識し分類を行う「機械学習」の手法だとか。
既に私の理解の域をはるかに超えてしまっていますが、今後はロボットばかりではなく、クルマの自動運転など幅広い分野に応用されていくのでしょう。
当社の梱包工程をロボットが担う日も、そう遠くないかもしれません。今回の講演では、ロボット技術の最先端に触れることのできた貴重な体験となりました。

代表取締役社長
七島 徹

2016.11.29

柏洋通信Vol.33

 【芝浦工業大学の橋田教授と対談をしました。】(11/29)

当社が属している「ガラスびんフォーラム」が、来年で創立50周年を迎える運びとなりました。
本団体は中小のガラスびんメーカ7社で構成されています。
ドリンク、食品・調味料、酒、化粧品などなど、各社がそれぞれの得意分野で技術と品質を競いつつ、ガラスびんの尚一層の普及に向けて活動を行っています。
現在創立50周年に向け、記念誌の準備が佳境を迎えているところですが、当社の紹介ページの中で橋田教授と私の対談という企画が持ち上がり、今回の話になった次第です。

当社と橋田教授とのお付き合いは、今年で4年目を迎えました。
橋田教授は東京芸術大学をご卒業後TOTO(株)に入社され、衛生陶器や水栓金具、洗面器などのデザインでグッドデザイン賞を受賞。
その後2008年に芝浦工業大学に移られ、現在デザイン工学部デザイン工学科の教授を務めておられます。
また学生を指導する一方で、様々な企業と組んで斬新なデザインの製品を次々と世に送り出すとともに、グッドデザイン賞の審査委員を務めるなど、 ご自身が現役バリバリのデザイナーでもあるのです。
私は当社の将来展望を模索する中で、たどり着いたのがデザインと機能性の新たな提案でした。
しかしながら、当社の力だけではその糸口さえ見えません。その時出会ったのが芝浦工業大学であり、橋田教授だったのです。
ここから当社と橋田研究室との産学連携の活動が始まりました。

橋田教授の専門分野はエモーショナルデザインです。美しいもの、心地よいものにはきちんとした理由があります。
それを感性デザイン学に基づき工学的に解明し、製品にフィードバックしていきます。
そうした観点から見ると、ガラスびんは非常に魅力的で可能性を秘めた素材だと言います。
橋田教授の確かな目と、研究室の学生の若い新鮮な感性が一体化することで、これまでの常識に捕らわれない新たな製品が生まれるのです。
当社との連携第一号となった「開けやすい食用びん」は、その成功例の一つでしょう。
女性や高齢者でも力が入りやすいよう、平行四辺形にした形状が話題を呼び、テレビ東京のWBS「トレンドたまご」でも取り上げられました。
様々な理由から市場への投入が遅れていますが、なんとしてでも商品化しなければならないと考えています。

産学連携の意義とは何でしょうか。
私は即ビジネスに繋がる製品開発というよりも、企業の可能性を広げるチャレンジの場だと捉えています。
斬新すぎる製品は、時としてユーザーの関心の外にあるかもしれません。
しかし、営業部門はそもそもヒット商品とは、ユーザーが想像だにしなかった使い勝手やニーズを掘り起こしたものだったことを、忘れてはなりません。
製造部門はそうした敢えて造り難い製品を、どのように採算ラインに乗せていくのか、ソフトとハードの両面から追求しなければなりません。
こうした一見無謀にも思える挑戦が、柏洋硝子の可能性を広げていくことは言うまでもないことです。
今回橋田教授から「面白いデザインなのに、柏洋さんの制約が多すぎて形にできないのは残念」との厳しい一言をいただいたことは、真摯に受け止めなければなりません。

11月21日に「ガラスびんの魅力と未来」(仮題)と題して行われた対談は、最終的にプロのライターの手でまとめられ、来年発行される50周年記念誌のページを飾ることになります。
橋田教授と私が話した内容がどのような形にまとめられるのか、今の段階では分かりませんが、  いずれにせよ柏洋硝子の将来に対して、大変示唆に富んだものになることは間違いありません。
最後になりましたが、長時間に渡って忌憚のないご意見を披露していただきました橋田教授に、改めて感謝します。

代表取締役社長
七島 徹

2016.11.21

柏洋通信Vol.32

 【4回目の色替えを実施しました。】(11/21)

 色替えも今回で4回目を迎え、茶から白(透明)への2回目のチャレンジとなりました。
基本的にはオーバーアクションは行わず、今回も段階を踏んで、徐々に白原料の比率を高めていきます。
前回2016年4月に行った再現性を重視しますが、色替え後の原料の溶け具合を向上させるため、 原料に占めるカレット(屑ガラス)の混合率を、前回より早目に規定値に上げて行くことを意図し、全体の計画を立案しました。

11月11日の21時前、第一段階の原料の投入が始まりました。その後計画に則り、段階的に白原料の比率を高めたバッチを投入。
11月14日の朝には茶からグリーンに色が変わり始め、15日の朝には淡いグリーンに、そして翌16日の朝にはほぼ透明へと変わりました。その間社内で行った測定では、色調、比重、アルカリ溶出量など、各種データが透明ガラスの基準値内に入ったことが確認されました。
さらにサンプルを福島県ハイテクプラザに持ち込み、第三者機関による二重のチェックを経て従来の透明ガラスと同等の品質が証明されたことから、 順次生産を再開する運びとなりました。

 
◆順調に色は変化し、11月15日には淡いグリーンになりました。


◆4時間置きに色調サンプルを採取し、分析を行います。

 
◆色替えの間は生産はお休みですが、設備が停止している時にしかできない清掃作業や機器のメンテナンスで大忙し。
色替えとの時間の戦いでもあるのです。


当社の色替えも4回を数えるまでになり、私は単に色を替えることだけで満足する時期は過ぎたと感じています。
今後色替えの成否は、スムーズに生産を再開できたかで評価すべきだと思います。そのためには、適切な温度管理や設備面のメンテナンスなど、今以上にきめ細かな対応が必要になります。
3回目、4回目の色替えで、新たな課題も見えてきました。  これからも安定的な色替えを実現するために、私たちの試行錯誤は続きます。
 
◆いよいよ生産再開です。一部のラインで泡の発生が見られました。
安定的に立ち上げるには、まだまだやるべきことは山積みです。


代表取締役社長
七島 徹

2016.11.14

柏洋通信Vol.31

 【インテリア ライフスタイル リビング 2016に行ってきました。】(11/14)

◆インテリアを通じて、今までにない新しいライフスタイルが提案されています。

◆ガラスびんは中身の価値をさらに高めるパッケージです。当社の地元福島県のメーカーさんも出展されていました。

◆「東京手仕事」と銘打ったコーナーも。東京2020オリンピックを控え、ジャパンデザインは益々元気です。


11月7日から3日間の日程で開催された「インテリア ライフスタイル リビング2016」に、昨年に引き続き行ってきました。
このイベントは家具を中心に照明や食器、グラス類、その他様々な生活雑貨に至るまで、室内で快適に過ごすためのこだわりのグッヅの数々が、幅広く展示されています。
イベントの性格上、ガラスびんに関連する食品や飲料の展示はは極々少ないのは当然ですが、今最も旬な、時代の最先端を行くデザインに触れることのできる機会として、 大変貴重な体験であるとともに、大いに刺激をもらえる場でもあるのです。
来場者のほとんどがデザイナーやインテリアコーディネーターなどデザインのプロや、大手百貨店などのバイヤーたちですから、少々場違いなのは否めないのですが。

FOODISTとネーミングされたコーナーは、選りすぐりのパッケージデザインの食品が展示されているエリアです。
今年も全国から7社が出展し、その内5社がガラスびんを使用していました。いずれも思わず手に取りたくなるような、センスの良い製品ばかりです。
「中身の価値を、それ以上に高めることのできる唯一の容器がガラスびん」という、私の持論が具現化された製品ばかりだと言うと、手前味噌すぎるでしょうか。
うれしいことに、今年も当社の製品が並んでいたことを付け加えさせていただきます。

今回出展されていたメーカーの方と、新たな出会いもありました。
アメリカからびん詰のハチミツを輸入し、国内で販売されているのですが、アメリカ産は大容量のびんしかなく、 国内のお客様からは「もっと小容量のものが欲しい」との声が数多く寄せられているそうです。
まだまだ販売量が少ないので、国内で充填するまでにはいきませんが、ゆくゆくは国産のガラスびんに詰めて販売したいとのこと。
アメリカのガラスびんの品質にも、満足いかないとお話されていました。
直ちに商売に繋がることはないにせよ、こうした関係を大事に育んでいくことが大切だと感じています。

代表取締役社長
七島 徹